Kali Linux 1.0をParallels Desktop 8にインストール (その1)

BackTrack Linuxの新バージョンとしてKali Linux 1.0がリリースされたので、Parallels Desktop 8 for Macに入れてみた。そのメモ。

Kali Linuxとは何か

ペネトレーションテスト(侵入テスト)の目的に特化したLinuxとして有名な、BackTrack Linuxの後継。

BackTrack LinuxUbuntuベースだったが、Kali LinuxDebianベースとなった。ただし、公式ページによると「BackTrackと多少PATHなど変わっているけど、使い勝手は全然悪くなってないよ!」みたいなことが書いてある。実際使ってみると、BackTrackでは /pentest というディレクトリに様々なツール類がインストールされていたが、Kaliでは /usr/bin/ など標準的なPATHにインストールされているため分かりやすくなっていると感じた。

ちなみにKaliとは、ヒンズー教の破壊神らしい。読みは「カリ」よりは「カーリー」なので、「カーリー・リナックス」と発音すべきかもしれない。

Kali Linuxのダウンロード

公式ページからダウンロードすれば良い。http://www.kali.org/

Downloadsリンクをたどるとアカウントのレジストフォームが出るけど、[No thanks, just want to download!]をクリックすれば特に登録などせずにそのままダウンロードできる。

ダウンロードの際に様々なカスタマイズバージョンが選べるけど、ここでは一番標準的と思われる以下の設定でダウンロードする。

Select release: Kali 1.0
Architecture: i386
Custom Image: Official
Window manager: Gnome
Image type: ISO
Download type: Direct

Torrentで落としたい人は、Download TypeをTorrentと選べば良い。

Parallels Desktop 8 の設定

ダウンロードしたISOイメージからインストールすると、Parallelsの方でDebianと自動認識される。せっかくなので(?)そのままとして、以下の変更を加えた。

  • メモリを768MBから1024MBに
  • HDDを64GBから32GBに

インストール手順

比較的分かりやすいので、迷う点はほとんど無いけど……。まず仮想マシンにダウンロードしたISOイメージを接続し、CDブートする。

メニューが表示されるので[Install]を選ぶ。

言語の選択では、文字化けなどに悩みたくないのでEnglishを選択する。


locationは[other]を選び、その中の[Japan]を選択する。

localeの設定はデフォルトのまま、en_US.UTF-8にする。

キーボードの設定では、日本語キーボードを利用しているのでJapaneseを選択。


続いてhostnameとドメインの設定。デフォルトのまま、hostnameはkali、ドメインは空とした。


続いてrootのパスワードの設定をおこなう。本来ならば他人に推測されにくいきちんとしたパスワードを付けないといけないが、ここでは toor と設定した。確認画面が出るので再度toorと入力する。これはBackTrack Linuxからの伝統(?)で、Kali LinuxもディスクからLive版で起動するとrootのパスワードはtoorとなっていることから。

ドキュメントにも繰り返し書かれているが、Kaliはあくまでペネトレーションテストに用いるLinuxであって、普段の作業用やサーバ用途に用いてはいけない。だからこんないい加減なパスワードを(敢えて)付けている。


続いてインストール先のディスクの設定に移る。まずパーティション設定は、デフォルトの[Guided - use entire disk]を選択し、Parallelsの仮想ディスクsdaを選ぶ。これしか無いから間違いないはず。


Partitioning schemaは、[All files in one partition]を選択する。これを選ぶと/homeや/varパーティションが切られず、全て/(root)パーティションとなってしまうのだが、まぁ気にしない。[Finish partitioning and write changes to disk]を選択する。


Write the changes to disks? と聞かれる。デフォルトが[No]になっているため、[Yes]を選択するとパーティションが切られる。

インストールするパッケージを、CD-ROMイメージの中身ではなくネットワークミラーから取得するか聞かれる。network mirrorの方が新バージョンになっているので、Yesを選択する。

HTTP Proxyを利用しているならば設定する必要があるが、特に利用していなければそのまま空欄。

[Yes]を選んでGRUBをインストールする。

インストールが終了したので、[Continue]を選択して再起動する。

さて、長くなってしまったので、その2(http://d.hatena.ne.jp/ozuma/20130527/1369661407)に続く。